ミサルテのカードゲームあれこれ。

ドラゴンクエストライバルズをはじめとして、シャドウバース、マジック:ザ・ギャザリングなどのカードゲームについて気になったあれやこれを云々。

マジック:ザ・ギャザリングアリーナ(初心者記事)

Hello everyone, this is Magic: The Gathering's time!(挨拶)

 

マジック:ザ・ギャザリングアリーナ(MTGA)がちょっとずつ流行って来て、初めてやるよって人が増えて来ましたね。嬉しいことです。

 

筆者は最近、MTGAをちょこちょこ遊んでいるのですが初めてやる人ってどうしてるのかなと思うところが多く。特に最初の限られた資源でどんなデッキを作るのかなと。現実ではカードを買うため実質課金スタートみたいなところがあるので無課金でMTGAを始めるのとちょっと違う感じがします。

 

と言う事でこの記事はMTGAのデッキの作り方を考えていきたいな、と思います。

 

ブレイクタイム。

 

現実のデッキは無から有を生み出すことになります。スタンダードがローテーションする前からやってるよってことでなければ何にも持ってない状態からカードを買うことになります。今はネットショップ欲しいカードを選んで買うことがほとんどでしょうか。つまるところ、資産のない状態から欲しいカードを選んでデッキを作ります。

MTGAではどうでしょうか。まずサンプルデッキ&諸々のカードが渡されます。資産が多少ある状態から始まるわけですね。ただ最も異なるのは、ソーシャルゲームよろしく、ガチャもといパックから出たカードを使ってデッキを組むことになります。筆者のようにすでに200パック程度ラブニカの献身を開けているのにハイドロイド混成体(青緑の強いやつ)を1枚も引けないのでスゥルタイ(青緑黒のデッキ)を作れないというのもあり得るということです。(ワイルドカードを使って作っちゃうのもありですけどね)

つまり、MTGAのデッキ構築で考えるべきは、今ある資産に何を足したらどんなデッキに出来るのか、どんどん足していった完成形はどんななのか、なのではないかなと思います。現実のデッキを作るのとは違うわけですね。

 

ブレイクタイム終わり。

 

まず最初に。好きな色は何でしょうか。ええ、マジックのマナの話です。筆者は黒、です。なぜなら初めて使った色が黒だったからです。それだけではありません。後でお話しますが、強いカードと弱いカードがある中で黒のカードは安くて強いカードが多いです。初めてマジックをする方に進められる色として多いのは赤が多かったりしますが筆者は黒を勧めたいです。(好きな色だからじゃないですよ、ええ。)と言うことで説明は黒中心になりますのでご容赦を。

 

さて、まずは強いカードと弱いカードの見分け方から見ていきましょう。

 

  • マナレシオについて

今あるデッキを強くするにはどうすれば良いでしょうか。1つは同じマナで能力の高いカードを入れれば良いのです。例えば。。。


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《歩く死骸》は2マナのカードで能力のない2/2のカードです。《墓地の司令官》は同じく2マナのカードですが能力持ちで3/2のカードです。同じマナならパワーとタフネスが大きい方が強いカードですね。これをマナレシオと呼ぶことが多いです。特にパワー2では10回殴らないと勝てませんがパワー3なら7回殴れば勝てます。2/2では相手のタフネスが2以下の生物しか倒せませんが3/2ならタフネス3まで倒せます。つまり《歩く死骸》のような弱いカードを《墓地の司令官》のようなマナレシオの良い、強いカードに変えるのがデッキを強くする原点です。

 

  • 交換(カードアドバンテージ)について

基本的にマジックは1ターンに1枚しか引けないので、もし自分が1枚のカードを使って相手の2枚のカードを倒したならその分だけ有利になります。これを交換と言って(自分が使った分):(相手が使った分)で表します。さっきの、自分が1枚のカードを使って相手の2枚のカードを倒した(捨てさせた、使わせた)、は1:2交換となります。例えば。。。


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《リッチの愛撫》は相手のクリーチャー1体を破壊するので、1枚使って1枚倒す、1:1交換です。《精神腐敗》は1枚使って2枚捨てさせるので1:2交換となります(相手が2枚以上カードを持っていれば)。クリーチャーも1枚で1枚と相打ちを取れれば1:1交換です。1:1交換を繰り返している分にはカード枚数的に不利にはなっていきません。1:2より良い(1:3とか)交換が出来ていれば少しずつ有利になっていきます。交換は言い換えると、カード枚数によるアドバンテージ=カードアドバンテージです。カードアドバンテージをより得られるカードが強いカードと言って良いでしょう。

 

  • マナ消耗比(テンポ)について

交換はカードアドバンテージの話でしたが、少し異なる概念としてテンポと言うものがあります。簡単に言うと相手の4マナのクリーチャーを3マナの呪文で倒せたらマナが少しで済む分だけ得してるよねってことです。例えば。。。


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《アーボーグの暴食、ヤーグル》は5マナで9/3と言う素晴らしく高いマナレシオを持ちます。対して《板歩きの刑》は2マナで相手のマーフォークでないカードを破壊します。《アーボーグの暴食、ヤーグル》を《板歩きの刑》で倒すと3マナ分だけ得するわけです。使ったマナの量で表すので筆者はマナ消耗比と呼んで交換と区別しています。ちょっと変わった例もあります。先ほど交換で挙げた《精神腐敗》について見てみましょう。《精神腐敗》は3マナで相手の手札を2枚捨てさせます。1:2の交換が取れるカードです。しかし実際にはあまり使われていません。なぜでしょうか。ここで手札を捨てさせると言うのがポイントになります。相手の使っていないカードを捨てさせたと言うことは相手の使ったマナは0です。しかし自分は3マナ使っているのでテンポ的にはマイナスになっています!もし《アーボーグの暴食、ヤーグル》が相手の場にいて唱えられるカードが《精神腐敗》しかなかったら。。。デッキ作りには交換だけではいけないと言うことです。

 

  • 賞味期限

カードには賞味期限があります。ここで言いたいのは何ターン目から何ターン目までそのカードが強いのかと言うことです。どんなカードでも唱えることが出来るようになるまではないのと同じ、つまり弱いです。マナコストの大きいカードは多くのターンが立たないと出せない、もしくは出せないかも知れないので一般に弱くなります。そのかわり出せたときには強く設定されていることが多いです。他にはこんな例があります。


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《渇望の時》は2マナで相手のクリーチャーに-2/-2修正を与えながら2点回復出来る除去カードです。《殺害》は3マナで相手のクリーチャーを破壊するカードです。一見《渇望の時》の方がマナコストが軽く回復が付いてお得(強く)見えます。ですが大きな違いは賞味期限にあります。《渇望の時》はタフネス2までのクリーチャーしか倒せないため序盤を過ぎると何も除去できなくなる可能性があります。しかし《殺害》ならタフネスがいくつでも倒せるため終盤でも腐りません(無駄になりません)。つまり《殺害》のような賞味期限の長いカードほど強いカードと言えます。

 

  • 強いカードを探してみる

さて上に挙げた4つのポイント、マナレシオ、交換、マナ消耗比、賞味期限で優秀なカードを探してみましょう。せっかくなのでアンコモンで。例えば。。。


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この辺のカードが上げられます。《喪心》は伝説のクリーチャーを倒せませんが2マナの除去です。マナコストが低いためテンポが良く、また終盤でも使いやすく賞味期限が長いです。《貪欲なチュパカブラ》は出たときに相手のクリーチャーを1体倒すことのできるカードで1:2交換がしやすく、また終盤でも使いやすく賞味期限が長いクリーチャーです。《最古再誕》は少しターンがかかりますが1体クリーチャーorプレインズウォーカー除去、1枚手札を捨てさせる、墓地からクリーチャーorプレインズウォーカーを1体出す、となんと1:3交換が取れるカードです。しかも相手のクリーチャーを除去し、墓地からクリーチャーを出すのでテンポもそこまで悪くありません。

マナレシオが良いカードがない?そうです。黒と言う色は基本的にクリーチャーのマナレシオが悪い部類になります。そのためアンコモン以下でマナレシオの良いクリーチャーを探すのは難しいのです。最初から持っているカードであれば《死花のサリッド》あたりは悪くない部類になります。

その代わり除去が強い色です。除去はアンコモンでも相手がトークンのように1枚で2枚以上のカードを出したりドローを持つカードを使わない限り1:1交換が望めます。しかも2マナや3マナであることが多いのでテンポもよいです。これが黒をお勧めする理由の一つです。

 

ここまででカード選びの基本は出来るようになっているはずなのでここからは実際のアリーナ初期カードを例にデッキを作ってみます。ご参考までに。

 

  • デッキを組んでみよう

なんとなく6日間やると多色のデッキ含む15デッキが貰えます。そこから強いレアを集めて2色のデッキを作っていきます。おすすめは黒、、、と白、もしくは緑です。

白黒は特に流行ってるデッキでは無いですが最終的なゴールのデッキがレア6枚アンコモンそれなりで組めるためかなりコスパが良いです。しかも強いです。(当社比)

対照的に緑黒は1番流行りのデッキです。ゴールは札束ですが適当に作っても戦えます。最初に配られるレアカードの中でずば抜けて《殺戮の暴君》が強いので作る価値があります。

 

と言うことで改造した白黒サンプルデッキを。

○白黒除去ミットレンジ

クリーチャー:21
2:《薄暮の殉教者》
3:《悪運尽きた造反者》
1:《凶兆艦隊の毒殺者》
3:《民兵のラッパ手》
4:《死花のサリッド》
1:《輝かしい天使》
2:《レオニンの先導者》
2:《貪欲なチュパカブラ
1:《黄昏の預言者
1:《薄暮の勇者》
1:《悪魔王ベルゼンロック》

呪文:15
3:《封じ込め》
1:《板歩きの刑》
4:《殺害》
1:《べナリア史》
1:《ブラスカの侮辱》
3:《秘儀術師の檻》
1:《ベルゼンロック典礼

土地:24
9:《沼》
10:《平地》
4:《放棄された聖域》
1:《孤立した礼拝堂》

 

由緒正しき(?)交換重視のデッキです。《殺害》や《封じ込め》、《秘術師の檻》のような終盤の大きなクリーチャーも倒せる除去と良い交換がしやすいクリーチャーを詰め込みました。大きいクリーチャーで勝ちに来る緑のデッキや、速攻をしてくる赤いデッキに対して有利になります。基本的に《貪欲なチュパカブラ》を引き込めるとぐっと勝ちに近づきます。それくらい《残忍なチュパカブラ》は強いです。その《残忍なチュパカブラ》を引くため(とカードアドバンテージを得るため)に《民兵のラッパ手》を使っています。

 

  • 追加していきたいカード

まずは《貪欲なチュパカブラ》です。このカードを引くほど勝利に近づくと言っても過言ではありません。4枚を目指しましょう。次に《最古再誕》です。5マナと重いので2枚くらいでも良いです。一気にカードアドバンテージを稼げます。コモンでは《薄暮軍団の盲信者》が使いやすいので作って良いかなと思います。2マナで1ドローしながらクリーチャーを展開できます。つまり相手を遅らせながら《貪欲なチュパカブラ》を引きに行くができます。後は強そうなカードを入れていけば良いと思います。


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  • 目指す形のひとつ

筆者が使っているデッキを紹介。交換を重視した白黒のミットレンジです。

○白黒除去ミットレンジ

クリーチャー:27
4:《善意の騎士》
4:《探求者の従者》
2:《薄暮軍団の盲信者》
4:《疫病造り師》
2:《疫病牝馬
4:《聖堂の鐘憑き》
4:《貪欲なチュパカブラ
3:《のし歩く城塁》

呪文:9
4:《屈辱》
2:《ケイヤの怒り》
2:《最古再誕》
1:《天上の赦免》

土地:24
4:《沼》
5:《平地》
4:《愚蒙の記念像》
4:《放棄された聖域》
3:《神無き祭殿》
4:《孤立した大聖堂》

 

サイドボードは割愛。 

 

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戦場に出たときの効果で交換を取りやすいクリーチャーを集めました。賞味期限もそこそこ長いです。特に《聖堂の鐘憑き》は速いデッキにも遅いデッキにも強く出れるカードです。使ってみると少しずつ有利になっているのがわかると思います。このデッキにはフリースロット(好きなカードを入れてよい)が多く存在していて、《善意の騎士》、《疫病牝馬》、《天上の赦免》、《ケイヤの怒り》がそれにあたります。是非自分が強いと思うカードを(できれば同じくらいのマナのカードを)入れてみてください。

土地ですが、《神無き祭殿》と《孤立した大聖堂》が4枚ずつじゃないのは持ってないからです。色のバランスを考えて《孤立した大聖堂》、《神無き祭殿》、《放棄された聖域》、《オルゾフのギルド門》の優先順位で合計が9枚程度になるようにしてください。(筆者のリストは《オルゾフのギルド門》が過剰ですが)

筆者のデッキを目指すならば、《貪欲なチュパカブラ》、《聖堂の鐘憑き》、《最古再誕》、《薄暮軍団の盲信者》、《のし歩く城塁》、《疫病造り師》、《屈辱》、《探求者の従者》、《愚蒙の記念像》の順に集めていくとよいかと思います。

 

いかがでしたでしょうか。筆者もそこまで強いわけではないですが誰かの役に立てたらなぁと思います。

 

これが今日の全てです。ではまた。